【蟬小屋】『まちおこしの秘訣は流しそうめん」!? ゆるく・楽しく、みんなが心地良い距離感で関わるイベント』

 

 「栗原で何か面白いことをしたい」という思いから始まった「蟬小屋」。2023年8月、10年振りに風の沢ミュージアムで3日間にわたって開催された。

 

 このイベントは、第1回の運営メンバーに、当時お客さんとして来場、現在は栗原市の地域おこし協力隊である齋藤さんが加わり、「またあのイベントをやりたい。」と声をあげ、10年振りの開催に繋がった。栗原市にゆかりのあるアーティストたちの表現の場をつくることを目的として、昨年は写真や絵画、書道、紙切り作家など9組が参加した。イベント中日には「BON祭り」という音楽やダンスなどのパフォーマンス披露のほか、流しそうめん大会も開催され、賑わいを見せた。

 

 「蟬小屋」が始まったのは2013年。市内で地域活性化の取り組みも少ない状況の中、地元の方々が企画して第1回目を開催した。参加したアーティストからは、「色々なジャンルの人たちと表現できて楽しかった。」と嬉しい感想をもらった。齋藤さんは、「今までになかった表現の仕方や大盛り上がりの流しそうめん大会など、参加者の温かい雰囲気に魅了されたことが「蟬小屋」を復活させるきっかけとなった。」と話す。

 

 立ち上げから関わっているキコリフォトスタジオの佐藤さんは、「まちおこしの秘訣は流しそうめんかもしれない。大切にしていることは『がんばらない』『みんなで楽しむ』こと。」と語り、齋藤さんは、「このイベントは自分のように、またやってみたいという人が現れたら開催したい。もしかしたら次はまた10年後になるかもしれない。」と笑って話す。

 

 「みんなが無理せず、楽しく参加する。」「蟬小屋」に参加する人たちの、ゆるくて心地良い距離感が関わる人たちを引き付けているのだと思った。 

 

💡協働のヒント

・みんなが頑張りすぎず、楽しく参加すること。

 

(取材・文:市民ライター 櫛田 好花)